SONY FDR-X3000の設定を検証!動画&レビュー(後編)
レンコンです。
前回の記事の後編です。
前回の記事
SONY FDR-X3000の設定を検証!動画&レビュー(前編)
前編: カラーモード
シーン設定
画角設定
後編: デジタルズーム
ブレ補正
風音低減
〈 後編 〉
デジタルズーム
栃木県真岡市にある「真岡駅」と「SLキューロク館」が、機関車を模した建物になっています。その前にD51形蒸気機関車、SLキューロク館内に9600形蒸気機関車が展示してありました。
4台のSLが並んでいるような風景だったので思わずズームしちゃいました(笑
4Kのデジタルズームは、3倍までズームしても画像がくっきりしているので、例えば4Kで撮影してFull-HDの動画を作ったりする場合でも十分に使えるという印象です。
また「ズームしながらブレ補正」も試してみました。
2台のカメラと2台のスマホをそれぞれ個別にWi-Fi接続し、同時にズーム操作をして比較をしました。
とは言え、歩きながら三脚に固定した2台のカメラを手に持ち、さらにスマホ2台を手に持って、さらにスマホ2台同時にズームの操作……というのは出来ませんので、事前にかんたんな準備をして撮影に向かいました。
機材は自宅にあったものを使って簡単に作成。
カメラの固定は、「GoPro用のカメラネジアダプター」と「クリップ」にアルミのステーを取り付けました。
あとはリュックを背負って、肩ひもの部分にクリップでカメラを固定します。
このままではカメラ全体がグラグラしてしまうため、体とリュックの肩ひもの間にダンボールの切れ端を挟みました。
これでかなり揺れにくくなりました。
この状態なら両手が使えるので、2台同時にスマホでズーム操作ができるようになります。
このカメラは、スマホからいろいろな設定を変更することなどが出来ますが、一つのスマホで2台のカメラのズームを同時に操作することは出来ません。
そのため、今回は1台ずつ個別にスマホにWi-Fi接続して、それぞれ操作しなければなりません。
自宅に余っていたスマホホルダー2個をステーで連結。そしてこのスマホホルダーに「iPhone 6Plus」と「ARROWS NX F-04G」をセットして操作をすることにしました。
いざ撮影に入ると、なかなか同時にうまくいかず、片方のズームが動いたと思えばもう片方のズームが全然反応しない。
ズームインが2台揃ったと思えば、今度は片方のズームアウトだけが反応しない。
そんな感じで約20回、撮り直ししてみたのですが、なかなかうまく行きません。
ズーム開始がずれてもいいので、ズームとズームアウトの間隔は同じになるようにする必要があります。
試行錯誤の結果、「ARROWS」で先に操作をしてから、ほんのちょっとだけ遅れて左の「iPhone」で操作を始めるとなんとか動きました。
撮り直ししている間、同じ所を何度も行ったり来たりしていたので、まわりの方たちに相当変な目で見られていたと思います(泣
ブレ補正
最初のカットは茨城県の潮来にあるあやめ園で「走り」のシーンを撮影しました。あやめ祭りの開催される5月下旬~6月下旬には何種類ものあやめ(花菖蒲)が一面に咲き誇ります。
※ちなみに撮影に行った日が8月だったので、花はまったくありませんでした。
そうそう、ここは橋幸夫さんの「潮来笠」で有名な場所です。
ジュークボックスが設置されていて曲を聞くことも出来ます。
撮影の日は平日で工事をしていたのでちょっと残念だったのですが、水路に掛かる橋や「ろ漕ぎ舟」がいい感じでした。
ここでの撮影で、走った通路の柱が更にブレの感じを増幅してくれて、どれだけブレ補正が有効なのかがわかりやすいカットになりました。
ブレ補正OFFの時は目が回るくらいに揺れているのに、ブレ補正Active時は見事に揺れを抑えてくれていますね。
ちなみに揺れが激しく見えるのは、フレームレートが30fpsであることも関係していると思います。
以前に撮影したHDR-AS300のブレ補正の走りのシーンでは、Full-HD 60fpsだったせいか、激しさの中にも滑らかさがあり、今回のブレ補正OFFの時のように画面が崩壊しているような印象は無かったと思います。
フレームレートが少ない時ほどブレ補正が効果的ということなのでしょうね。
ちなみに走りの撮影の時は、工事のおじさんたちが休憩をしていて、ちょっと恥ずかしかったんですが、なんとか開き直りました。
国営ひたち海浜公園内の遊園地「プレジャーガーデン」では「歩き」の撮影をしました。
大きなオブジェクトが見える場所でブレ補正のテストをすると、ブレ具合がわかりやすいかと思いココを選んでみました。
そして、ついでに「乗物」ということで、広い海浜公園内を周回する黄色い乗り物「シーサイドトレイン」での撮影です。
トレインとついていますが、先頭をディーゼル車が引っ張る連結バスです。
スピーカーからは「シュッ、シュッ、シュッ」と、それっぽい音が出ているのです(笑
(このシーンに合わせるように、BGMにトレインっぽい音を入れたと森崎が言っていました。)
普通乗用車と違ってかなり揺れていたのですが、普段は余り経験することのない揺れ方だと思ってとっさにカメラを取り出して撮影しました。
手持ちの撮影でしたが、とても安定していますね。
「階段下り」は画角設定の時にも撮影をした「野島崎灯台」。
その横にある階段を使って撮影。
見下ろす景色がとても南国っぽい!
天気がとても良くて最高のロケーションでした。
夜間の撮影は、前回のHDR-AS300の動画の時と同じ、水戸駅南口前を選びました。
(一番近くの都会っぽい風景がここなんです……)
電車が到着する時間帯に重なったため、ペデストリアンデッキを歩く人がとても多く、何度も撮り直しをしました。
「車載」のシーンは筑波山で撮影しました。
車載での撮影の場合、強力な吸盤などを複数使用してしっかりとカメラを固定すれば、ブレ補正機能を使わなくてもそれほど揺れを気にする必要はないかもしれません。
もちろんこれは車自体のクッション性能にも寄りますが。
ただ、今回撮影したような「スピードを落とさせるための波状路」のように大きな上下の揺れがあるところでは差が出てしまうようです。
逆にこういったシチュエーションを見せたい場合は、ブレ補正をかけてしまうと路面の様子が画面に出なくなるので、でこぼこの臨場感がなくなってしまいます。
最後の「じゃり道」は、かすみがうら近辺で撮影。
周辺の田んぼにいたサギたちが、丁度目の前を横切って飛んで行くところに遭遇しました。
じゃり道のような細かくて早い揺れは、ブレ補正では抑えきれていないように感じます。
最近発売になったAKA-MVA(X3000/AS300用モーターバイブレーションアブソーバー)などを使えば、もしかしたら効果があるのかもしれません。
風音低減
HDR-AS300の動画の時は、車で走りながら窓からカメラを出して撮影しましたが、今回は風の強いところを歩いてみることにしました。「風が強い」といえば海、どこがいいかと地図を眺めていると、茨城県の鹿島港に「港公園」というところを発見。
高さ52Mの展望塔があるらしいので、さっそく行ってみることにしました。
展望塔の上なら地上よりもさらに風が強いだろうと思い、利用料金大人200円を払ってエレベーターでタワーのてっぺんへGO。
展望台に登ると、まるで映画やドラマに出てきそうな風景で、鹿島湾を一望でき、左手には工場の煙突群が見え、右手には巨大なタンク群、正面に開ける海には舟が頻繁に出入りしている姿が見えました。
でも、むちゃくちゃ風が強い!
いきなりかぶっていた帽子が下の公園に飛ばされてしまい、めげそうになりましたが、料金200円の元を取らねば!と思ってテスト撮影を開始。
その結果、あまりにも風が強すぎて、さすがに風音低減の機能は役に立ちそうもありません。
せっかくの良いロケーションでしたが、あきらめて下に降りて撮影することにしました。
下に降りてから先程飛ばされてしまった帽子を探しだし(すぐに見つかった)、さらに海に近づきます。
岸壁に近いところで、ちょうど良い風が吹いていたので撮影開始。
実はHDR-AS300の時の風音低減の動画では、撮影した素材に後からBGMを付けたのですが、動画を公開するまで「BGMが無い方がわかりやすいだろうか?」と悩んでいた部分だったのです。
そこで今回は、風のふいている場所でiPhoneからBGMを流して、その音をカメラで拾うという形を取ってみました。
風音低減がOFFの場合、風が強くなると音楽が全く聞こえなくなる時がありますが、ONの場合は若干風の音は入っているもののハッキリと聞こえます。
ただし低音部分がカットされているので、風がないときはOFFにしておいた方が、より良い音声を記録することができます。
最後に途中のテロップのアニメーションについて
今回は、前回よりも少し凝ってみました。
これは某有名なアニメのオープニングシーンを参考に作ってみました(笑
背景はもう少しリアルに描いていたのですが、キャラクターの雰囲気と合わなくなってしまったのでゆるい感じに変更しました。
BGMは今回も森崎が担当。
一ヶ月間延々とLogic Pro Xで格闘していました。
短い曲はわりと作りやすいそうですが、長い曲(ブレ補正のシーン)などは場面に合わせて展開を考えていくためとても大変なのだそうです。
なんだかんだといろいろやっていたら、完成までに1ヶ月近くもかかってしまいましたが、自分たちなりに満足のいくものになりました。
しばらくはのんびりとしたいです。
レンコンでした。
(20160929読みづらかった部分を加筆修正しました。)
昔のネコさん
グミ(右)が小さい頃です。 |
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