GoPro HERO 5 徹底レビュー!(前編) / 設定検証動画が出来るまで。その9



レンコンです。











ついにこのシリーズもいよいよ次回で終わりです。

今回は編集についての話をしながら、レビューもしていこうと思います。




ゴープロの前回の続きです。

GoPro HERO 5撮影編その3(マイクにはこんな機能が! ) / 設定検証動画が出来るまで。その8




はじめは「GoPro5とX3000の比較動画」を作る予定だったのが、なんだかんだで「GoPro HERO 5の設定検証動画」を先に作ることになってしまいました。




作成した「GoPro2台載せステー」↑を使って撮影した素材を随時、タイムラインに並べていき、少しずつ大まかな全体像を作っていきます。



素材を揃えながら全体の長さや、色の分布(同じような色がかぶらないようにするため)を見ていき、各パート(カラー設定パート、ブレ補正パート等)の長さを調節、ある程度長さが決まったら、その長さに合わせてBGMを作り始めます。

そうしながら更に必要な素材を揃えるために撮影に出かけるというローテーションの日々でした。





約3ヶ月間ほぼ毎日といっていいほどGoProを触っていました。

今まで、ここまでカメラを使いまくったのは今回が初めてかもしれません。

そういった中で、GoProは使えば使うほど手に馴染んでくる感じがします。

この感じはSONYではなかったですね。

これがGoProというカメラの味なのでしょうね。

未だに多くのファンがついているのはわかる気がします。





さて、話は変わって今回の構成は、6パートに分けました。

  1. 映像セッティング

  2. カラー比較

  3. 画角設定

  4. EIS(ブレ補正)

  5. Auto Low Light

  6. オーディオ設定

他にも各種設定の変更は出来るのですが、テクニックや好みの問題だと思いますので上記に絞りました。




1.映像セッティング

GoPro HERO 5で選択可能な撮影モード(解像度)は8種類。

さらにフレームレートは9種類あり、解像度によってバラバラに割り振られています。


GoPro HERO 5で選択可能な解像度、フレームレート
解像度選択可能fps
4K
3840x2160
30、24
2.7K
2704x1520
60、48、24
2.7K 4:32704x202830
1440p1920x144080、60、48、30、24
1080p1920x1080120、90、80、60、48、30、24
960p1280x960120、60
720p1280x720240、120、100、60、30
480p
848x480240


これらを組み合わせると、合計27種類。これを全種類撮影することにしました。



それはそれは揃えるのが大変で、出かけた先で目的のモードで撮っていたのに間違えていたり、忘れていたり、撮れたは良いけどあまりきれいではなかったり。

それぞれの設定の特徴も出さないと行けないのでなかなかの曲者でした(笑





80fps以上で撮影したものは30fpsに速度を落として、「ハイスピード動画(っぽく)」なるようにしています。

大のオトナが小学生のように葉っぱをガサガサして遊ぶ様子

これは240fpsなので本当のスローモーション映像


各種映像を見比べると違いがすごくわかります。

さすがに4Kはきれいですね。

ただしファイルサイズが大きくなりすぎるのが難点です。



2.7Kは60fpsまで使えるので、映像の綺麗さと使いやすさはかなり実用的に感じました。



その半面FHD(1080p)はfpsの種類は多いのですが、48fpsから上が極端に映像が劣化してるようであまり実用的ではないようです。

設定を間違えたのかと思い、何度も取り直しをしてしまいました。

1080p 60FPS


その代わり30fpsから下はかなりきれいですね。

1080p 24FPS


意外だったのは「720p」。

これが思ったよりきれいに撮影できます。

それこそFHD(1080p)の60fpsと同じくらいに感じるほどです。

720p 60FPS


他に「2.7Kの4 : 3」や「1440pの4 : 3」などは使いどころが難しいと感じました。



こうして出来上がった動画がこれ。






2.カラー比較

ここは撮影開始時から作ることに決めていたので、割と早い段階から映像を揃えていきました。

生のカラーを見せるだけなので、調整などを加える必要はなかったのですが、その分「たくさん撮った映像の中からどれを使うか?」ということに悩みました。



X3000の場合はカラーモード「Vivid」で撮影しておくと、文字通りヴィヴィッドな映像にしてくれる感じがありました。

「GoPro Color」の場合はそこまでの派手さはありませんが、編集時にしっかりと色調整をすると、鮮やかでリアルな色が出ました。






3.画角設定

GoPro HERO 5の持つ視野角(F.O.V.)は6種類あります。

解像度によって選択出来るものが違います。


GoPro HERO 5で選択可能なアングル
SuperView超広角
Wide広角
4 : 3 Wide4 : 3広角
Medium中間
Linear魚眼無効
Narrow狭角



「4:3Wide」

  ↓

「Wide」

  ↓

「Medium」

  ↓

「Narrow」

  ↓

「Narrow(720p/240fps)」

と重ねていくとピッタリ。

そのまま映像にしてみました。

「SuperView」と「Linear」は仲間外れになりましたが……


いろいろと撮影してみましたが、GoPro HERO 5のF.O.V.についてわかったのは↓のようものでした。(映像としてはイマイチわかりにくいものになってしまっていますが)

・「Wide(16:9)」「Medium」「Narrow」「Narrow(720p240fps)」 ← 「4:3Wide」をクロップしている?

・「SuperView」 ← 「4:3Wide」を潰している(上下左右の視野角も同じ)

・「Linear」 ← 「Medium」の歪みを補正したもの?





この「画角設定」のパートでもう一つ作ったのが、「EIS(ブレ補正)使用時の画角設定」です。



EISをONにすると、

・「4:3Wide」「SuperView」「Wide」は10%画面がクロップされる

・「Medium」「Linear」「Narrow」の時は変化なし



「文字を少なめにしてどう表現すればいいのかな?」ということに悩みました。

何度も作り直して、最終的に「EIS ON/OFFの映像を重ねて、クロップ部分を残す」ようなものにしてみましたが、果たして「わかりやすい」と言えるのかどうか。






4.EIS(ブレ補正)

GoPro HERO 5からブレ補正が搭載されたので、一番注目されている機能だと思います。

そこでどういう場面でどうなるのかを徹底的に撮影してみました。



基本は「Wide」で撮影。

「歩き」「走り」に関してのみ、「SuperView」と「Wide」の両方で撮影しました。



「歩き」に関しては様々なシチュエーションで検証してみました。

オフィス街や、海辺、そして林の中、遊園地、そして階段の昇降など。

いろいろ撮影してみましたが、ブレ補正の効果が顕著に出ているときもあれば、全然効いていないように見える時もありました。

ブレ補正の撮影の際には、カメラの構え方や、歩き方などがなるべく変わらないように注意をしていたので、そういった要素を排除して考えてみると、どうやら

・「明るい時間帯」

・「画面の中央付近に目立つ対象物がある時」

という条件の時に、最もブレ補正が効いている気がしました。

撮影した動画の中で、一番ブレ補正の効果を感じたのは「下り階段(フルバージョンの5:38秒〜)」でした。





「走り」の場面も、きちんとブレ補正の効果が出ています。

ただし、この撮影時はジンバルなどを持って走る時などにやるような「忍者ばしり」をしています。


というのも、最初は何も考えずに全速力で撮ったのですが、映像を確認してみると、EIS ON/OFFどちらの映像も画面崩壊に近い状態。

どうやらGoPro HERO 5がブレ補正出来る限界を超えてカメラが揺れてしまっていたようです。

そこで、「忍者ばしり」で撮りなおし。今度はOKでした。





「夜間」のシーンは、かなりたくさんの場所で撮影したのですが、EISの効果はほとんど感じられず。

やはり「ある程度の明るさ」と「はっきりとした対象物」がないと効果が半減してしまうのではないか?と予想しながら撮影をすすめていったのですが、イルミネーションのトンネル(6:22秒〜)の映像をスローにしてみると、EIS ONの方の映像は、小さなLED電球をブレることなく捉えていました。

「明るくないからEISが効かない」というわけではないようです。







他にいくつかの乗り物でも撮影してみました。

・「2階建てオープンバス(6:30〜)」 ← 観光バスなのであまり揺れない




・「遊園地の周遊バス(6:38〜)」 ← 遊園地内を走るのでスピードが遅く、あまり揺れない




・「列車の車内(6:47〜)」 ← たま〜に大きく揺れる







当初思っていたよりも揺れが少なかったためEISの効果が発揮できなかった印象ですが、上記のような三脚が使えないシチュエーションにおいての「ブレ補正」は有効だと思いました。

公共機関を使うのはかなり久しぶりだったので、ワクワク気分を味わえました。(田舎での移動は自家用車がほとんどなので)





その他、今回は「バイク」での撮影も加えてみました。

最初は「ヘルメットのアゴの部分」にGoProを取り付けて撮影。



「首」がショックを吸収しているので、もともとかなりのブレが抑えられていますが、EISを使うことで更に効果的にはたらくようですね。

バイクのシールドが上下に揺れているのに、遠くに見える建物などは揺れていません。







バイクでの撮影ではもう一つ「ステムマウント」という物を使って撮影をしてみました。

これは左右のハンドルの中央部分に付けるマウントです。

結構な揺れが生じる場所ですが、GoPro HERO 5のブレ補正がある程度防いでくれているようです。







今回はバスやバイク、列車の映像が加わったのでかなりボリュームが増えてしまいました。

全体のバランスは重くなってしまったかもしれませんが、面白い映像集になったと思っています(笑





この「ブレ補正」ですが、「4:3Wide」などの広角側で撮影した時よりも「Narrow」側で撮影したほうが効果的に見えます。

広い画角にこだわる必要がない場面では、「Medium」「Linear」「Narrow」などを使ってみるのも良いかもしれません。



こうして出来上がった動画はこれ。







後編へ続きます。

GoPro HERO 5 編集&徹底レビュー!(後編) / 設定検証動画が出来るまで。最終回





レンコンでした。


今日のネコさん♪





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2 コメント
  • 高久和央
    高久和央 2017年10月1日 18:10

    初めまして。
    今動画を撮るためのビデオカメラを検討していたので、このサイトすごく参考になりました。ありがとうございます。
    この後、ケーズ電気で購入しようと思います。
    もしよろしければ教えてほしいのですが、
    上記で作成した動画非常にかっこいいなと思ったのですが、
    どういうソフトで編集したかおしえていただけないでしょうか。
    私もそういう動画をぜひ作成したく。
    以上、よろしくお願いします。

  • yukinoren
    yukinoren 2018年2月5日 10:50

    高久さん、コメントありがとうございます。
    僕はMacを使っているので、
    撮影してきた動画の編集は、
    ・Final Cut Pro
    アニメーションやイラスト部分は、
    ・CLIP STUDIO
    ・Motion 5
    音楽は、
    ・Logic X
    これらのソフトを使っています。
    こういう編集ソフトはMacは選択肢が少ないのですが、もしお使いのPCがWindows機ならばいろいろなソフトがあると思います。
    興味を持って頂き、ありがとうございます。
    とても嬉しいです♪

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